研究活動

2023年9月から2024年3月までの研究活動

前にも報告しましたが、私の単著2冊目となる『明治前期の国家と地域教育』の、出版社に渡す原稿をまとめる作業を8月にやっていましたが、それ以降の9月からの報告です。

まず、この『明治前期の国家と地域教育』の刊行助成を受けるべく、大学の特別研究費(刊行助成)と、日本学術振興会の「研究成果公開促進費」に応募する書類作成に追われました。8~9月の最重要の課題でした。年明けの1月には大学から、4月には日本学術振興会から、それぞれ採択されたという連絡を頂きました。

それを受けて、2月以降は、「索引づくり」と徹底した読み込みによる「誤植のチェック」でした。400ページを越える大著になりましたのでチェックが大変でした。でもなんとかそれも終えました。出版社である吉川弘文館から、本格的な作業に入ったという連絡を受けました。あとは校正です。

それと2024年度に申請した基盤研究Bも採択され、,予算を付けて頂きました。テーマは「明治前期における地域の中等教育要求の組織化に関する研究」です。徴兵令認定中学校の研究に力をいれていきたいと考えています。また報告します。

 

 

 

最近の気楽に読んだ本について

年度末は、超がつく程多忙だったので学術書を読むことができずに気楽に読書を楽しみました。まずは、五木寛之さんの『本を友とする生き方』(NHK出版)です。本を読むということはどういうことなのか、その原点を詳しく解説してくれます。「活字離れ」と言われていますが、そうした時代状況だからこその含蓄ある言葉です。斉藤孝さんと阿川佐和子さんの『対話力』(SB新書)は、「対話」という人間関係の基本的な営みにおいて、コミュニケーションの絶妙な方法を示唆してくれています。この本が面白かったので阿川佐和子さんの『話す力』『聞く力』(文春新書)も続けて読みました。雑誌の連載で、長いこと対談を重ねているだけあってやはり「話すこと」「聞くこと」の極意が語られていて面白かったですね。最後に阿川佐和子さんと壇ふみさんの『ああいえばこう食う』です。お二人は大がつく程の親友とのことで、しかもお父上が、阿川弘之・壇一雄という大作家です。このエッセイで、大作家の父親の家庭での生きざまが面白おかしく語られていてとても面白かったです。気楽な読書もたまにはいいですね。

 

24年春の桜です。

春爛漫です。我が家の庭の木瓜と桜のコラボがあまりに見事なので撮ってみました。下は、近くの公演の桜です。これも満開でした。

2023年度ラグビー部大納会
3月23日の卒業式後に、我がラグビー部の今年度の「大納会」が開催されました。新1年生から卒業する4年生も参加する100名を超える大納会でした。青桐会の御挨拶、OB会長の乾杯の御発生の後、暫く歓談が続きました。監督が卒業する4年生一人一人を紹介し、エピソードを交えて紹介し、4年生がひとことずつ言葉を述べました。心温まる時間でした。会のおわりに挨拶する機会が与えられました。
私は大要以下のような御挨拶をさせて頂きました。「今年度の部活動を支えてくれた全部員、保護者、関係者へ感謝します。まず新しく入部された1年生、御入学おめでとうございます。勉学との両立を期待しています。卒業していく4年生のみなさん。4年間ありがとうございました。特に4年目は中心となって素晴らしいチームをつくって下さったことに感謝しています。
 今年度の春の試合・秋のリーグ戦全部の試合が1点を争う接戦でした。リーグ戦での東海大戦も点差は開きましたが、内容は点差ほどではなかったと思っています。今年度はつくづく「ラグビーは人生の縮図」だなと思いました。「あそこでハンドリングエラーがなかったら」とか「ラインアウトのボールが取れていれば」とか「たら・れば」が毎試合のようにありました。しかしみなさんはその都度修正し、次の試合に臨みました。克服できたこともあればできなかったこともあります。私が「人生の縮図」というのはそこです。
 卒業生は勿論社会に出るのですから、みなさんの人生にも「たら・れば」が多数あると思います。ラグビーの経験を思い起こし、その都度修正して、決して恐れることなくチャレンジを続けて下さい。現役生の部員のみなさんも同じです。「たら・れば」を避けることなくチャレンジを続けて下さい。」
 最後に今年度で部長を退任すること、4年間感謝していること、後任はスポ健の若い先生である旨を紹介して話しを閉じました。これからも熱心な応援団の一人であり続けます。今後とも応援をよろしくお願いします。(写真上は納会の様子・前列には卒業する4年生、下は新1年生の自己紹介)
ラグビー部部長を退任します。御支援に感謝します。
2020年度から4年間部長を務めてきましたが、2023年度末をもって退任することにしました。奇しくも4年前、私の着任と同時に入部してくれた現4年生と一緒に卒業することになります。この4年間で、食事の改善、監督とコーチ等の現場スタッフの交替に伴う混乱の収拾、新寮建設、東松山市・深谷市等地元自治体との関係構築、など取り組んできました。
少しずつ進展がみえてきたことが成果でしょうか。4年間応援をして下さったみなさま、部員のみなさん、OB会をはじめとする卒業生のみなさん、現場の監督やコーチングスタッフのみなさん、大学スタッフのみなさんに心から御礼申し上げます。
今シーズンを振り返った時、我がラグビー部は次シーズンから間違いなく常勝チームに名を連ねることを確信しています。部長職は離れますが、熱心な応援団の一人であることは変わりません。
今後とも我がラグビー部への御支援・御声援をよろしくお願い申し上げます。
我が家の庭に春が訪れました。
気がついてみたら、我が家の庭には春の訪れが。
いつも忙しくてゆっくり庭の花々を観ていることなどありませんでした。気がついてみたらしっかりと春が訪れてきてくれていました。これからの季節、ゆっくり楽しみたいものです。
2023年度の講義が終わりました。学生さんたちの評価です。
   2023年度の講義が終わりました。学生さんたちの私の講義に対する評価を頂きました。紹介します。
 学部長職にあるため、同僚の教育学科の先生方の御配慮により今年度後期科目は「演習(ゼミ)」と「教育史2」「基礎演習2B」でした。ここでは講義科目「教育史2」の受講学生の感想を紹介します。学生諸君からもらった評価です。
 私が担当する前期(4月~7月)「教育史1」では江戸時代から1945年敗戦までの日本の学校・教育と社会の変遷を辿ります。「教育史2」では、敗戦から戦後教育改革、日本国憲法・1947年教育基本法成立の歴史的・教育史的意義を、成立過程にまで立ち入って詳細に講義しました。
 今年度の講義に対する私の課題意識は、ある意味「危機の時代」にある中で歴史の中から教訓・未来の展望を引き出したいという思いで講義に臨み、内容を組み立てました。
 以下年度末の、恒例となった「学生諸君による講義の評価」を紹介します。
 教育学科4年・Kさん。「1年間を通して先生の教育史を受講させて頂きました。学ぶことが多く、大学に入って初めてこんなに真剣に講義に集中することができました。本当に学ぶことが楽しい、もっと聴きたいと思い、大学4年間の講義の最後が荒井先生の講義で良かったと本当に思えました。今の日本国憲法・教育について知ることができ、これから生きていく自分自身、そしていつか生まれるであろう自分の子どもについても大切なことで、日本の未来について考えさせられる内容だったと断言できます。今までの日本の歴史についてよく理解をしていて、それを踏まえた上で日本のこれからを考えられるような荒井先生のような人に日本をまかせたい、私たち国民の代表になってほしい、と思いました。この講義で私は日本の教育史について学びながら、日本のこれからの未来のことを考えることができました。私の学生人生最後で荒井先生の講義を受講できて本当に良かったです。1年間本当にありがとうございました。」
 ☞(荒井からひとこと)私が政治家に転身するには年を取りすぎています。立派な政治家を選出し、厳しく政治をチェックできる国民の教養が必要です。
 教育学科4年・Tさん。「教員採用試験の時には暗記だけになってしまった教育基本法や憲法の文言が内容としてはっきりみえた。日本国憲法第26条の教育を受ける権利が基本的人権の中で位置付けられたということが、日本の教育の形を大きく変えてくれたと考える。なぜかというとかつての臣民としての国民と天皇の関係性が転換され、権利として保障されていなかったらとても怖い。子どもにとって、この第26条は、現代と将来の二重の意味で保障されるべきである性格をもつと聞き、来年度から教員になる身として責任をもって取り組まないといけないと強く自覚できた。教育史1からの毎回の授業で貴重なお話しをありがとうございました。いつもこの授業を楽しみにしていました。終わってしまうのがとても寂しいです。本当にありがとうございました。」
 政治学科4年・Iさん。「私は政治学科に在籍しているのでここまでじっくり教育の歴史にフォーカスした授業を殆ど受けてきませんでした。しかし1年を終えて思うのは、『この講義に関しては教育学科の学生のみならず教師を希望する学生全員に是非受けてもらいたい』ということです。教育のもつ力、国は、教師はどうあるべきなのか、教育に関する様々なものを学べ、自分はどうありたいかを考えるきっかけとなりました。1年間ありがとうございました。」
 厳しい批判があってもよいし、それは次年度のためほしい、と私が要望しても大凡は上のとおり極めて厚意的な感想でした。今年度もなんとか合格点はもらえたと思っています。
2024年の年頭に思う

新しい年を迎えました。HPでお世話になっている皆様にとって、今年がよい年となることを祈念しております。

本来「新年おめでとう」と書きたいところですが、新年の幕開け早々から大震災と大事故に見舞われました。被災された方々には心からお見舞い申し上げます。 世界を見渡す時、残念ながら紛争という名の戦争が絶えません。一昨年のロシアによるウクライナに対する、昨年はイスラエルによるガザ地区に対する、それぞれの大規模な軍事攻撃が起こってしまいました。私たちの無力を嘲笑うかのような攻撃が続き、幼い生命が連日奪われてしまった時、私たちは何をすべきかを考えさせられます。
私は、今こそ私たち自身の「足元の力」を育てるべきであると思います。「足元の力」とは、私たちの微力な民主主義を育てることです。日本は一見すると民主主義国家であるかのように思えます。しかしそれは間違いです。この国の民主主義は脆弱です。各種選挙での投票率しかり。安倍政権時代の「モリ・カケ」問題しかり。派閥によるパーティー券による裏金作りしかり。
では民主主義を育てるために何が必要か。教育がとても大切です。競争のための教育ではなく、子どもたちを、それぞれのもつ個性を大切に育てていく主体性を育てる教育です。そこでは「自分の言葉」を大切にすることだと考えます。
言葉を育てることを通じて人・子ともたちを育てること、このことが今大切になっていると思っています。
故加藤周一氏は、1968年のソビエト軍のチェコ・ハンガリー・ポーランド等への侵略に対し「1968年の夏、小雨に濡れたプラハの街頭に相対していたのは、圧倒的で無力な戦車と、無力で圧倒的な言葉であった」と述べています。戦車を無力化する圧倒的な言葉を我々はもつ必要があります。
そのためにも、私自身も微力ながら教育に尽力したいと決意する年頭です。本年もどうぞよろしくお願い致します。

10年ぶりのゼミ合宿です。
9月の後期授業が始まる直前、2013年以来10年ぶりとなるゼミ合宿に行ってきました。
8年ぶりにゼミを再開したのが2020年。それから今年までコロナが猛威を振るう中なので合宿はできませんでした。ゼミ再開以来実に初となる合宿でした。
幸い全員元気で長野県上田駅に集合し上田市立博物館見学。その後松本に移動し浅間温泉に宿泊。翌日は、旧制高等学校記念館を見学して正午近くに解散しました。飲み会では深夜まで語らい会ったことは言うまでもありません。
ラグビー部の合宿最終日に応援に行ってきました
8月最後の日曜日は、ラグビー部の夏合宿の最終日でした。練習試合として関西大学戦が予定されており、自家用車を飛ばして菅平に応援に出かけてきました。
Aチームの試合をみて、Bチームの試合の前半の途中で帰ってきました。チーム全体の雰囲気はとても良く、声も良く出ており、明るく、身体もしっかり動いていました。合宿の成果だと思います。試合の方はAチームは、36-40で惜敗し、残念な結果となりました。Bチームも31-32で惜敗だったようです。Aチームですが、立ち上がりはよく動き、前半は24-19とリードして終えたのですが、後半に逆転を許しました。幸いのことに大きく崩れたことはありませんでした。ただ、課題としては、自陣での反則とミスです。これはすぐに失点に繋がりました。それとAもBも、接戦を勝ちきることができないのは反省と修正が必要だと思いました。リーグ戦初戦は、9月9日・札幌の月寒競技場での対流通経済大学戦です。残り2週間、プレーの精度を修正するなどして臨んでほしいと思っています(写真は白のユニフォームが我が大東文化大学です)。
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