荒井明夫ブログ

2024年度のゼミが動き始めました。
今年の私のゼミは3年生6人、4年生7人でスタートしました。3月に既に初回ゼミで顔合わせ等を終え、4月から本格稼働しています。
今年のメインは、2008年に発生した「秋葉原事件」を題材にして社会学的な多様な視点から切り込み、現代日本社会の深部で起こっている人間疎外の実態を把握するという難題に挑みます。使用するテキストは写真上のものです。各界を代表する識者による論考を果たして学生たちが受け止めることができるかどうか。
もう一つ今年からゼミでチャレンジしている課題があります。それは「一ヶ月一冊読書」です。4月は武者小路実篤『友情』を取り組みました。全員しっかり読み込み、レポートを提出し、感想交流しました。私自身もとても勉強になりました。登場人物の人間関係が機微に描かれているこの作品を学生諸君はしっかりと把握していました。
5月は山田詠美さんの『ぼくは勉強ができない』を読みます。貧困・シングルマザーなどいろいろな社会的矛盾を抱えて生きる主人公の、しかし明るい生き方と、その背後にある社会的諸矛盾がリアルに描かれている名作です。学生諸君がどのようによみとるか楽しみです。